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事業の進化

前年比300%を達成した「デジコ」成長の立役者に聞く、CARTA HDならではのカルチャーと魅力

最初は戸惑いを感じた完全ボトムアップ型の社風が、今では心地いい

CARTA HOLDINGS(以下、CARTA HD)には、多様なキャリアや価値観を持つ人材が多数活躍しています。株式会社DIGITALIO リテールDX事業本部に所属する鈴木克磨もその一人。2020年に中途入社して以降、マーケティングツール「デジコ」のスケールアップに尽力した組織の中枢メンバーです。銀行・人材系企業でのキャリアに加え、会社の創業も経験した多様な経歴の持ち主である鈴木が、CARTA HDに入社して見た世界とは。CARTA HDの魅力と共に、過去の困難や思い描く未来像も聞きました。

鈴木 克磨

Kazuma Suzuki

株式会社DIGITALIO
リテールDX事業本部
デジクル事業部 本部長

2020年に株式会社DIGITALIOに中途入社し、マーケティングツール「デジコ」を運営するデジタルギフト事業本部に営業としてジョイン。
toCのマーケティングや集客に悩む企業に向けたデジコの導入促進や活用のご提案を担当し、2021年の7月から事業部長になった。
2022年4月からリテールDX事業本部、そしてデジクル事業部に異動し、本部長として営業全体のマネジメントを統括。

――鈴木さんは、2020年に入社されたと聞きました。その経緯を教えてください。

鈴木克磨(以下、鈴木):きっかけは友人からの誘いです。当時、元職場の上司が立ち上げた会社の創業メンバーとして1年ほど働いたところでした。新しくビジネスを構築するやりがいを感じていたとき、VOYAGE GROUP(現:CARTA HD)に所属する友人から「新たにリニューアルするサービスがあるから手伝ってくれないか」と声をかけられたのです。そのサービスが、デジタル上でエンドユーザーにギフト券や商品をプレゼントできるマーケティングツールの「デジコ」。まずサービス内容に興味をひかれました。というのも、私が昔から職場選びの軸としていたのは、生活に密着した事業に携われること。新卒で入社した銀行も、2社目の人材会社で担当した介護職の派遣事業も、そのような想いから選んだ仕事でした。VOYAGE GROUPでも、デジコを通じて消費者の生活に良い変化や影響をもたらせるかもしれないと思ったんです。楽しそうに働く友人の姿も魅力的に映り、入社を決めました。

――入社当初は、どのような仕事に就かれたのでしょう?

鈴木:デジコの事業部に営業としてジョインしました。デジコは、2014年に始まった前身の「ギフピー」から2020年にリニューアルしたサービス。私を含む5名のメンバーでリスタートを切ることになりました。業務内容は、toCのマーケティングや集客に悩む企業に向けて、デジコの導入促進や活用のご提案をすること。営業責任者として動き出し、2021年の7月から事業部長になり、事業全体をマネジメントしていました。

――現在の業務について教えてください。

鈴木:デジコの経験を生かすべく、2022年の3月に「デジクル」というサービスを手がける株式会社デジクル(CARTA HDのグループ会社)へ異動し、営業をしています。デジクルは、スーパーや家電量販店、ドラッグストアといった小売業や飲食業のマーケティングをDX化(デジタルトランスフォーメーション化)したアプリ提供を通じて、エンドユーザーの店頭体験を快適にするサービスです。最近のプロジェクトを例に出すと、DAISO様のデジタル化。100円ショップの「DAISO」ではお買い上げ金額に応じて、キャンペーンシールをお渡ししています。ユーザーがシールをもらうためには、有人レジを使わなければなりません。しかしDAISO様としてはセルフレジを推進したい方針をお持ちだった。そこでLINEのミニアプリを活用して、キャンペーンシールをスマホ上で配布する仕組みを構築しました。

――前職を含めさまざまな経験を積んできた鈴木さんが、仕事をする上で心がけていることを教えてください。

鈴木:コミュニケーションをとる際、喜びや悲しみは素直に表現することを大切にしています。後輩や部下に対しては特に意識していますね。過去に感情を表に出さない上司のもとで働いていたとき、相手の考えを把握できず、仕事に気持ちよく取り組めなかった記憶が残っているんです。私たちはロボットではありません。人間味のあるコミュニケーションこそいい関係性を生むと信じています。もちろん節度を持った上でですが、変に感情をコントロールせず、ありのままの自分を見せるように心がけていますね。

――CARTA HDに入社して2年間、困難や挫折はありましたか? もしあれば、それらをどのように乗り越えましたか?

鈴木:たくさんあります。中でも一番きつかったのは、デジコの数字が伸び悩んだ時期。無料でアカウントが発行でき月額費用も無料のデジコは、クライアントがデジタルギフトを発行して初めて費用が発生する構造になっています。つまり、いくら導入数が増えてもクライアントが活用しなければ、当社に1円も利益は入りません。にもかかわらず、私は契約数にばかりこだわり、その先に目を向けていなかった。「契約さえしてもらえれば、きっと使ってくれるだろう」と思い込んでいたんです。売上額が停滞していることに気付いた私たちは、契約数だけでなく、活用につながる提案にも力を入れるようになりました。クライアントがなぜデジコに問い合わせをしたのか。デジコを通してどのような戦略を思い描いているのか。クライアントが発注した背景にも関心を寄せ、デジコならこのような活用法ができると説明したり踏み込んだ提案をしたりして、安心感や感動を与えることを心がけました。
風向きが変わり始めたのが2021年の3月頃。少しずつギフトを発行するクライアントが増えて、結果的に2021年の売上額は前年比300%アップを達成しました。

――すごい増加率ですね! ご自身の仕事や自分が関わるサービスや事業部を成長させる上で、鈴木さん独自のメソッドはありますか?

鈴木:まずチーム全員が同じ結果を目指し、同じ方向を向いているか逐一確認すること。要所要所でこちらからゴール設定の共通認識を図ったり、メンバーからヒアリングを行う中でズレていると感じた部分は補正をしたりするように意識しています。もう一つは、目指すべきゴールが間違っていなければプロセスには介入し過ぎないことです。メンバーの考え方や自主性を尊重して、好きなように進めてもらうようにしています。デジコのリニューアル直後は何にでも首を突っ込んでいました。企業から入る問い合わせを一つも取りこぼしたくないという気持ちが強すぎて、全案件商談に入ろうとしたこともありましたが、物理的に無理ですよね。部下に任せつつも、どうにか介入する隙を見計らっている自分がいて……。ふと「こういう関わり方が部下のやりづらさを助長しているのかもしれない」と思い、プロセスには口を挟まないスタイルにシフトしました。

――そのスタイルを取る上で気を付けていることはありますか?

鈴木:「介入しないこと」と「放っておくこと」は違うので、一案件ごとのヒアリングや相談時間は設けています。ただメンバーと話す中で、彼らには彼らなりの答えがあるのだと理解するようになりました。メンバーに同じ結果を求めたとしても、特性や価値観の異なる人間が同じプロセスを踏んだからといって皆が皆成功するとは限りませんよね。私自身もメンバーと一対一で話す時は、それぞれのパフォーマンスやモチベーションを高められる方法は何か考えるようにし、コミュニケーションの図り方をカスタマイズしています。全て任せられる方が本領発揮できる人、細かくアドバイスされる方がスムーズに進められる人。一人ひとりの個性を見極めて、フォローの仕方も変えています。

――複数の企業で経験を積んできた鈴木さんが思う、CARTA HDならではの魅力は何ですか?

鈴木:良くも悪くも仕事の全てを委ねてもらえることですね。入社当初は、社員に一任する風土に戸惑いを感じていました。新卒時代から長いことトップダウンが当たり前の環境にいましたし、現場レベルで決めることはあっても、事業やサービスという大きな単位の物事を決める経験がほぼありませんでした。しかしCARTA HDは、ボトムアップしかないという真逆の環境。結果さえ出すことができれば、手段もプロセスも自由なんです。正直「決めてくれよ」と思うこともありました(笑)
最初は自分で判断した経験がないから失敗続き。先ほど話したデジコの数字が伸び悩んだのも、私の判断ミスが招いた結果でした。ところが、トライアンドエラーを繰り返していくうちに、決める楽しさを感じられるようになったんです。上司や会社から示される道筋を歩いて成功するより、自分で決断して成功する方が何倍も感動が大きい。そんな体験の連続が、ボトムアップの環境を心地よく感じさせてくれました。

――CARTA HDは多様性のある価値観を重視する印象があります。鈴木さんから見てもそう感じますか?

鈴木:感じますね。これまで画一的な価値観が良しとされる企業の中で、敷かれたレールを走り続ける人たちを数多く見てきました。一人ひとりの価値観を大事にすると感じる場面はほとんどなかったように思います。しかしCARTA HDは多種多様な社員が本当に多いです。分かりやすい例を話すと、スーツを着ている社員がいません(笑)。むしろスーツ姿でいたら会社の中で浮いてしまうくらい、ラフでカジュアルな格好をしている人ばかり。それはCARTA HDの風土の表れでもあります。ルールがないからこそ各自でルールを決める必要がある。私のような営業職なら「商談のときはジャケットを羽織る」など、自由な環境の中でも自分たちでマナーやモラルを考える社員が多い印象です。
多様性のある組織だと感じる一方、CARTA HDの社員が共通で持つ特徴もあります。それは自己肯定感の高さ。皆、自分や自分の仕事ぶりに対して非常に自信を持っている。私が自己肯定感の低い人間なので、余計そう思うのかもしれません。自信の表れは、努力の証とも言えます。CARTA HDの一員となり、周りからいい刺激をもらうことで、私も少しずつ自信を持つようになりました。

――CARTA HDはスローガンに「進化」を掲げていらっしゃいます。鈴木さん自身はどのように進化していきたいですか?

鈴木:自分の強みにフォーカスして進化していきたいです。今まではいかに弱みを改善し、マイナスをゼロにできるか考えていました。しかし自分のウィークポイントを得意としている人間には、どれだけ頑張っても勝つことはできません。むしろお互いの弱みは補い合ったほうが組織としても良い方向に向かうはず。今後は、自分の強みだと思っているコミュニケーション力や関係構築力を伸ばしていくつもりです。
実はキャリアプランに関する大きな目標は掲げておらず、出世欲もあまりありません。ただマネジメントを経験したことで見える景色も変わり、事業拡大にコミットしなければという使命感は増しました。購買活動や集客戦略について勉強し、CARTA HDの進化に貢献したいです。