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経営の進化

進化に挑む仲間を、成長と安心の両面から支えたい

行動原理への好奇心が導いた人事のキャリア

「人事がやりたいというわけではなかったんです」そう話すのは株式会社CARTA HOLDINGS(以下、CARTA HD)の人事部門、HR本部に所属する中込彩子です。現在約40名の本部の中では副本部長に次ぐナンバースリーの立場で、労務を中心とした領域のマネージャーを務めます。これまでのキャリアを支えたのは尊敬できる仲間の存在と、人の行動原理への好奇心でした。「CARTA HDに適した仕組みとは何か」。人事の制度と体制づくりで未来を見据えます。

中込 彩子

Ayako Nakagome

株式会社CARTA HOLDINGS
HR本部 ピープルパートナーグループ
グループ・マネージャー

2008年株式会社サイバー・コミュニケーションズ(現在の株式会社CARTA COMMUNICATIONS)入社。人事部門にて労務、採用、人事制度企画等の人事領域の実務を幅広く経験。現在は株式会社CARTA HOLDINGSのHR本部ピープルパートナーグループでグループ・マネージャーを務める。

スタートは偶然だった人事のキャリア

―これまでの経歴を教えてください。

大学では人間科学を専攻していました。よく「人が好きなんですね」と言われますが、人の行動原理に興味がありました。今もそうです。

でもその興味を仕事と結びつけようとは考えませんでした。ファッション関連の商品を扱いたくて、新卒では専門商社に入社しました。でも配属は人事総務という部署でした。CARTA HDに比べると小さい会社だったので、なんでもやらなければならない環境でした。そこでは人事労務全般と総務経理の一部を経験しました。
今から考えると、この経験が幸いしたこともあると思っています。特定領域に閉じなかったことで、会社内の仕事のつながりを体験を通して理解できました。

次は人事とは別のことをしたいなと思っていたのですがご縁もあって(笑)、株式会社サイバー・コミュニケーションズ(現CARTA COMMUNICATIONS、略称CCI)の人事部門に入社しました。
ここでもまた、人事に関するあらゆることを経験しました。採用、育成、労務、HRBP、評価制度設計、など。その過程でマネージャー職も経験させていただいています。

挑戦を支えるピープルパートナーグループ

―現在の担当職務について教えてください。

HR本部のピープルパートナーグループという部署のマネージャーをしています。グループのメンバーは約20名です。ミッションは従業員が安心して働ける環境を整えること。またサステナビリティ経営を人事面から実現することです。
CARTA HDの仲間たちには、進化を生み出すべく思い切って挑戦してほしい。その挑戦を制度の企画と運用で支えるのが役割です。

―ピープルパートナーグループではどのようなことを目指していますか。

守備範囲が広い部署なのですが、その中でも代表的な業務は安心安全な就労環境づくりです。CARTA HDは人材育成方針に「挑戦の促進」を掲げています。この会社の仲間が、後顧の憂いなく全力で挑戦できる環境が必要なのです。仕組みとサポート体制の両面で、一層の向上を目指しています。

取り組みの例を挙げると、人事労務関連の諸手続きをなるべくわかりやすく、負担感なくできるようにプロセスや情報設計の改善に尽力しています。社員の皆さんが担当業務に集中できるようにするのが目的です。
事業ニーズへの対応力向上も重要です。CARTA HDは事業が多く、動き方も様々なので、規模の割にやることは多いですね。事業成長に伴い発生する新たな取組をサポートするために、HR本部内で体制を作ったり、制度を設計・運用したりします。たとえば新たに海外の現地法人で勤務するような場合などです。
意外と思われるかもしれませんが、データ分析環境の整備にも取り組んでいます。人事に関する多くのデータを保有しているチームなので、そのデータを活かしてより良い職場環境を作ろうとしています。

人の行動原理への好奇心と成長環境が自身を導いた

―人事の仕事が続いているのはなぜだと思いますか。

ひとつは、自分の成長を実感できることです。多くの人と関わるので、やればやるだけ引き出しが増えていきます。すると提供できること、解決できることが増えたり、解決の仕方が向上したりします。
大学時代に人の行動原理に興味があったと話しました。そのベースはずっとあるので、人を動かすメカニズムに関するデータが蓄積されていっている感覚があります。たとえば「この人の発言の背景には何があるのだろう」ということが、お話を掘り下げていくと見えてきたりします。
この積み重ねにより、人が発する様々なシグナルを的確にキャッチできるようになります。まだ途上ではありますが、以前の自分に比べてより早期に、より精度高く問題解決につなげられるようになってきた実感があります。

ふたつ目は、尊敬できる仲間と仕事ができることです。
CCIでは時代を先取りする働き方改革の断行をはじめ、進取的な気風と構想力、実行力のある先輩たちに囲まれて過ごせました。一緒に取り組むことを通して高みを見せてもらえたのは、仕事を続ける理由になってきました。
経営統合を経てCARTA HDになった今も、また別の形で尊敬できる同僚に囲まれているのは、仕事の充実感につながっています。

―個人として目指していることはありますか。

マネージャーとしてもっと成長していきたいですね。
前のマネージャーの後を引き継いだときに、苦労を味わいました。その元マネージャー個人の優秀さに依存する形でチームが成り立っていました。でも私は同じ様にはできません。
すると、日常業務のちょっとしたことでもチームメンバーは行き詰まってしまいます。どうすれば業務がうまく進むのかを考えたときに、メンバー自身が思考するチームにする必要がありました。またメンバー自身のスキル向上も同時に実現する必要がありました。

一緒に考えていくスタイルを促進し、時間はかかりましたが徐々に結果も伴ってきて、よい方向に進みました。引き続き私自身もマネジメントの引き出しを増やして、メンバーのポテンシャルを十分に発揮できるようにしたいと思います。

まだまだできること、やりたいことはたくさんあります。我々自身のレベルアップを通じて全社に貢献していきたいですね。

計画的偶発性を通じた進化を人事の面から実現したい

―CARTA HDを人事の側面からみたときに、どのような課題がありますか。

CARTA HDの難しさは、様々な業種の事業があり、それぞれのやりたいことがあるという点です。成り立ちもメンバーのバックグラウンドも様々なので、短期的には意思疎通が難しいことも発生します。
一方でCARTA HDはこれら事業体を一つの会社、一つの人事制度の中に抱えています。これは事業を超えて、かけ算で進化を生み出すのだという会社のアイデンティティがあるからです。CARTA HD全体が進化を生み出すインキュベーションの母体であり続けるし、各事業は自分のことだけを考えるのではなく、CARTA HDとして何を起こせるかを考えよう、という価値観を共有しています。
今この瞬間も新しいビジネスのタネが生まれて、想像していなかった展開が始まっています。

このようなCARTA HDにおいて、人事制度は「何もかも統一すればよい」または「とことん個別最適をすすめる」のどちらかではないと思っています。また「ここさえ押さえておけばOK」のようなものがあるとも思っていません。
今も模索の最中ではありますが、今後の取り組みを通してCARTA HD飛躍の後押しになる制度と運用体制を作っていきたいと思います。