経営の進化
【年頭所感】より一層の成長と革新を目指して。CARTAが挑む2025年のステージ
平素より私どもCARTA HOLDINGSに多大なるご支援を賜り、心より感謝申し上げます。2024年は、広告業界を取り巻く環境が急速に変化する中で、皆さまのご協力のもと、当社もさらなる進化を遂げることができました。その振り返りを行いながら、新たな年に向けた決意と方針についてお話しさせていただきます。
2024年の振り返り
2024年は、新中期経営方針「CARTA2025」に掲げたように改めて既存事業の構造改革に取り組み、成長領域への投資に取り組んだ一年でありました。
コロナ禍を抜け、広告業界全体が回復基調にあり、特にDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展が業界の変革を加速させています。インターネット広告業界は引き続き堅調な成長を見せており、運用型広告の分野ではAIやデータ活用の高度化によってさらなる進化が進んでいます。一方で、個人情報保護に関する規制強化の影響により、cookieに依存しない広告運用へのシフトが求められており、cookieレス時代に向けた対応として、プライバシーを尊重しつつ、広告効果を維持・向上させ引るための新しい技術やデータ戦略の開発が求められています。
当社においてもマス広告のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進への取組みの一環として、運用型テレビCMのテレシーへの投資を進める一方で、デジタルマーケティング領域ではプライバシー保護の意識が高まる中で、cookieに依存しない広告技術やデータ活用にいち早く対応すべく、Zucksやfluctといった自社プロダクトの進化とともに、CCIやCARTA MARKETING FIRM、DataCurrentでは新しいソリューションを市場に提供してまいりました。特に、cookieを使用しないターゲティング技術や、1st Party Dataや共通ID等の活用サポートは、多くの取引先企業様から高い評価をいただいております。取引先企業様の進化を支援するだけではなく、業界全体の進化に向けて一歩踏み出した一年だったと言えます。
また生成AIの推進にも積極的に取り組み、Generative AI Labを社内に立ち上げ、様々な領域でPOC(概念実証)に取り組むだけではなく、実際の業務プロセスのなかに組み込むことで生産性向上も実現しつつあります。
加えて、社員一人ひとりが新たな挑戦に取り組む姿勢を持ち続けたことも、当社の成長を支える原動力となりました。「期待を超える『進化』」をテーマに掲げ、社内外での研修や学びの機会を拡充し、成長する企業文化を築き上げました。
2025年に向けた方針
2025年は新中期経営方針「CARTA2025」の最終年度でもあり、さらに進化する企業を目指します。その実現に向けて、以下の3つの柱を掲げてまいります。
デジタルマーケティング事業における「グループ再編」
デジタル広告における革新を推進し、クライアントサービスの拡充と質向上を目指して、デジタルマーケティング事業内におけるグループ再編(CCI、CARTA MARKETING FIRM、Barrizの統合)を進めてまいります。従来の広告配信プラットフォームの枠を超え、エコシステム全体を活性化する新たな価値創造を目指します。これには、データの透明性を高める技術基盤の整備や、持続可能な広告エコシステムの構築が含まれます。
「人材」と「生成AI」への投資を加速
技術革新が進む中であっても、私たちの競争優位性の源泉は「人材」です。一方で「生成AI」の進展を踏まえ、これらを最大限活用しつつ、人間の創造力や洞察力を生かす環境をさらに強化していきます。特に、業務効率化やデータ活用において、人と技術が補完し合う体制を整備します。
「サステナビリティ経営」の推進を強化
持続可能性(サステナビリティ)への取り組みを、経営戦略の中核に据えます。環境に配慮した広告運用や、社会的インパクトを創出するプロジェクトを推進してまいります。また、社員や取引先企業様とともに、広告業界全体の未来を見据えた持続可能な取り組みを推進します。
最後に
2025年は、CARTA HOLDINGSにとって、新たなステージへの挑戦が本格化する年となります。私たちはこれまで築いてきた信頼と成果を基盤に、新たな価値を創造し、進化し続けることをお約束します。
本年も、皆さまとともに成長し、共に未来を切り拓いていけるよう全力を尽くしてまいります。引き続き、CARTA HOLDINGSへのご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
結びに、本年が皆さまにとって実り多き一年となりますよう心より祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。
株式会社CARTA HOLDINGS
代表取締役 社長執行役員
宇佐美 進典