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カルチャーの進化

母になっても、愚直に仕事に邁進する女性マネージャー。 次世代のメンバーが働きやすい環境をつくりたい

「現場主導で社員が自分らしく活躍できる環境に」D&Iプロジェクトに参画し、低用量ピル導入に貢献

株式会社fluctのメディアグロース本部で副本部長を務める弓長佳未は、産休・育休を取得後も、以前と変わらず営業として顧客の成長に貢献しています。「母になったからと、仕事を諦めたくない」と、持ち前の機動力を発揮し、子どもがいても成果を出せる働き方改革に尽力してきました。さらにCARTA HOLDINGS(以下、CARTA HD)のD&Iプロジェクト「WAVE」にも参画。低用量ピル服薬支援制度の導入を牽引するなど、女性の立場に立った職場環境づくりに向き合っています。マネージャーと母、二つの顔を持つ弓長にとってCARTA HDはどのような場所か、今後どのような組織にしていきたいか、想いを聞きました。

弓長 佳未

Yoshimi Yuminaga

株式会社fluct
メディアグロース本部 副本部長

2015年VOYAGE GROUP(現CARTA HOLDINGS)にジョインし、アドネットワークの運用、営業に従事したあと、2017年退社。
2018年再入社し株式会社fluctに配属、コンサルタントとしてWebメディアのマネタイズ支援を行う。リーダー職を経て、2022年4月よりメディアグロース本部 副本部長を務める。

―現在の業務内容と経歴を教えてください。

弓長佳未(以下、弓長):株式会社fluctのメディアグロース本部という営業部署で副本部長を務めています。現在は、メンバーの案件管理や提案のサポート、組織全体の戦略立案などが主な業務です。
経歴ですが、もともと美容師をしていました。2011年から4年ほど働いた後、アドテクノロジー事業を手がけるKauli株式会社に転職。営業サポートを経て営業職として働いていました。2015年にKauliとVOYAGE GROUPが合併し、傘下に入った後、連結子会社だった株式会社intelishへ出向。PMP(プライベートマーケットプレイス:メディアと広告主が限定されたプログラマティックな広告取引のこと)を中心とした広告代理店営業を経験しました。そこを2017年に退職し、美容サロン向けに電子カルテを提供するベンチャー企業に転職したのですが、2018年fluctに再入社。以降、1度産休・育休を挟み、fluctで働き続けています。

―美容師から一般企業に転職したきっかけは、何かあったのでしょうか?

弓長:美容が好きで始めた仕事ではあったのですが体力面などで折り合いがつかず、美容師は手に職がある仕事なのでいつでも戻れるというのもあり、思い切って一度離れてみようと思い転職活動をはじめました。転職をした2015年頃、市場が伸びていたインターネット広告に興味を持ち、未経験採用を行っていたKauliに入りました。最初は営業サポート職でしたが、その後営業に異動。明確なゴールに向けて戦略や提案を練りながら着実に進んでいく営業の仕事は面白く、自分に合っていました。その後も営業の道を歩んでいます。

―一度退職も経験されているのですね。再度fluctに入社した経緯を教えてください。

弓長:ITの業界に飛び込んで知ったのは、自分よりも遥かにレベルの高い人が大勢いること。自分の武器を身に付けたいという思いもあり、VOYAGE GROUPで培ったITの知見と美容師経験の両方を活かせる領域であれば、自分のポジションを確立できるのではないかと、転職をしました。しかし現実はそう甘くはなく……。転職先でも思うような実績をつくれず、もどかしさを覚えたんです。

一方、退職後も連絡を取り合っていたVOYAGE GROUPのメンバーは、大きなプロジェクトを任されたり、起業をしていたりと前進していることを知り、尚更自分と比較してしまいました。そこで再度転職活動をしている最中に、fluctの現社長である望月と会うことに。転職の相談をすると「また中途半端な形で転職しても、うまくいかないんじゃないか」と言われたんです。経験も浅く、実績もない。もっと力をつけるべきだと頭のどこかで分かっていた私にとって、ありがたい言葉でした。そんな自分を分かっている望月や元同僚が「戻ってくればいい」と受け入れてくれたので、再入社することにしたのです。

―そしてfluctで産休・育休を取得後、職場復帰して現在に至るということですね。

弓長:はい。2019年にリーダー職となり、2020年に産休・育休を取りました。2021年にリーダーとして復職し、1年後に副本部長に就任、現在に至ります。私は育休中、早くfluctに戻って、仕事を頑張りたいと思っていたタイプなので、子どもがいることで仕事をセーブしたり、昇進を諦めたりすることはありませんでした。育休中は社会から分断されたと感じてしまった時期もあったのですが、組織に所属することでメンタルの安定も得られ、よりモチベーション高く仕事に臨むことができました。

―復職後、イメージしていた仕事と育児の両立にギャップはありませんでしたか?

弓長:復帰当初はありました。やはり子どもを迎えに行く時刻が決まっている以上、時間のコントロールはしづらくなりました。時間には制限がある、だけど成果は出したい。その狭間にいる状況が辛かったです。
そこで仕事の方法を根本的に見直すことにしました。意識したのは時間の使い方と事前準備。ミーティング時は目的のすり合わせをし明確にする、事前にミーティングのアジェンダをシェアする、物事には期日を決め先延ばししない。そうした取り組みを実行することで時間を効率的に使えるようになると、少しずつストレスは軽減されました。また、経験や暗黙の了解で進めていた業務の確認に時間を取られる事もあったので、マニュアルの整備に着手。明文化されている方がレギュレーションとして推進しやすいですし、新しく入社してくれたメンバーにも理解してもらいやすかったと思います。

―弓長さん個人の働き方だけでなく、チームや部署全体の仕組みを変えていこうと考えたのですね。

弓長:復帰当初は、私自身やチームの営業における数字を上げることに軸足を置いていました。でもこのままだと、子どもがいても成果を出せるのは、多少無理をしてでも頑張れる人だけという状況が続いていく気がしたんです。もちろん、今までの働き方でも組織は成り立っていましたが、個人の力や耐性だけに依存していくスタイルは再現性がありません。fluct内でも、女性に限らず生活スタイルが変化していくメンバーが増えていくことを考えると、早めに働き方を整えておく必要があると思いました。小さいことを少しずつ変えるより、仕組みから変革していきたかったんです。メディアグロース本部ひいてはfluct全体に影響が広がるよう、周囲も巻き込んでいくことを意識しました。

―育児と両立する上で良いと感じたCARTA HDの制度やカルチャーはありますか?

弓長:子どもを持つ社員に理解を示す人が多い点です。たとえばfluctの場合、男性社員や役職者も、保育園のお迎えで早めに終業することが日常的にあります。しかもそれを特別視しない空気感が、とてもいいですね。
男性社員の育休も、この1年ほどで増えた印象です。男性育休は普及しつつあるものの、企業によっては取りにくい雰囲気があるのも事実。でもfluctでは、誰が取得しているかオープンにしているため、多様な働き方を示すことができていると思います。
自分で始業・終業時間を決められるスーパーフレックスという勤務体系もありがたいです。この制度がなければ、私が理想とする両立は難しかったかもしれません。

―弓長さんはWAVEに参画し、低用量ピル服薬支援制度の導入に貢献されました。そちらの背景を教えてください。

弓長:WAVEが組成される前から、同僚との間で、女性特有の症状による健康課題と仕事のパフォーマンスへの影響について話していて、低用量ピルの話題はよく挙がっていました。同僚が一度は会社に福利厚生として導入を提案したものの、当時は実現できなかったと聞いていました。
しかし女性活躍をテーマの一つに掲げるWAVEのメンバーと話し合い、必要性が高まっているこのタイミングでなら再検討が可能だと思い、再度チャレンジをしたら実現できたんです。会長の宇佐美をはじめとする経営陣にも、この制度の重要性を伝えることができたと思います。
導入後、予想以上に多くの社員が喜んでくれて、とてもうれしかったです。また、採用面接時に制度の一つとしてお伝えすることで、女性活躍を提唱する会社としてより説得力をもたせられるようになったとも思います。

―WAVEに参画されたことで、新たな発見や考え方の変化などはありましたか?

弓長:WAVEはグループ会社間を横断して進めるプロジェクトなので、同じCARTA HDでも会社が異なるだけで文化も価値観も、こんなに違うのだと実感しました。私は育休明けも営業で再スタートしましたが、バックオフィス業務から復帰するケースもあると聞きました。どちらが良いとか幸せとかではなく、多様な考え方があるのだと知ることができました。
また、fluct内で完結していた働き方改革の取り組みを、CARTA HD全体に広げることで、事業成長につなげられると再認識しました。CARTA HDであれば自分にフィットした働き方が実現できるかもしれない。WAVEでは、そんな希望を持てるための取り組みもしたいと思っています。

―最後に、女性活躍の観点も含めてCARTA HDにはどのような組織になってもらいたいですか?

弓長:WAVEには参画して本当に良かったです。一方、現場で働く社員のリアルな声を、よりスムーズに仕組み化できる体制も重要だということが浮き彫りになりました。マイノリティな意見も含めて、今困っている人の課題を一つずつ解決していくことが、本当の意味でのD&I。CARTA HDは、社会の中でも積極的に職場環境づくりに向き合っていると自負していますが、それでもみんなで考えていきたい課題は数多くあります。その点をどうアプローチしていくかが、今後やっていきたい事ですね。現場主導で社員が自分らしく活躍できる組織にしていきたいです。