テクノロジーの進化
『BeReal.』を使う現役高校生のリアル。寝起きでもビジュは死守!
「BeReal.」の利用ユーザーが増えていくにつれ、著名人や企業の公式アカウントが開設され始め、2024年7月からは広告事業が開始しました。翌月の8月には、CARTA MARKETING FIRMでも広告の取り扱いを開始しています。
今回、より深く「BeReal.」の利用ユーザーを理解するべく、パートナーである渋谷女子インターナショナルスクール協力のもと、高校生5名に対してインタビューを行いました。CARTA MARKETING FIRMの大橋と平賀が、「BeReal.」の「リアル」について探ります。
大橋 徹
Tetsu Ohashi
株式会社CARTA MARKETING FIRM
取締役
2019年(株)Zucks取締役に就任。2023年からはカルチャー醸成をミッションに(株)CARTA HOLDINGSのグループコミュニケーション本部副本部長を兼任。
2023年10月(株)Zucks含む4社を統合した(株)CARTA MARKETING FIRM設立に伴い、取締役に就任。
平賀 大地
Daichi Hiraga
株式会社CARTA MARKETING FIRM
プロダクト事業局 局次長 ・SNS統括
「リアル」を共有しつつ、ビジュも死守
2分投稿ルールの裏側にあった撮影の工夫と葛藤
—私たちCARTA MARKETING FIRMでは「BeReal.」の広告販売や企画提案を行っています。もちろん、私も「BeReal.」をインストールしています。ですが、おじさん達がいくら「BeReal.」を使っても、Z世代の皆さんと同じ気持ちや使い方にはならないんですよね。仕事中に通知が来ても撮影できないですし、そもそも友達も0人なので(笑)。そこで、「BeReal.」のメインユーザー層である皆さんに、実際の使い方や生の声を教えていただきたいなと思い、ご協力をお願いしました。本日は、よろしくお願いします。
では、早速ですが、「BeReal.」は、どういったきっかけで、いつから使いはじめましたか?
Aさん:
昨年の夏くらいです。当時の彼氏が一緒に遊んでいるときに投稿していて、それでBeReal.の存在を知りました。
Bさん:
いつからだろう。アプリみればわかるかも。初投稿は今年の2月くらいみたいです。確か、周りのみんながやり始めた頃に、他のSNSで「BeReal.をやっている人は嫌だ」みたいな投稿を見てしまって、絶対にやらないつもりでいたんですけど、1回撮影したらハマっちゃいました(笑)。
Cさん:
私は、中学校の時は携帯を自由に使えなかったからやってなかったです。高校に入ったら周りの友達がやっていて、どんどん使っていった感じです。
—確かに中学校で撮影は難しいですよね。学校以外でも、例えば電車の中など、撮影が難しいタイミングがあると思います。そういった撮影が難しいタイミングに通知が来たときは、どうしているんですか?
Aさん:
電車でも撮影しますね。レンズを指で抑えて撮影したりします。
Dさん:
通知が来たら、とにかく写真をあげることが大事!
Eさん:
わかる。あとは、寝起きとかビジュ(※1)が悪い時は、手や腕で顔を半分隠したり、胸のあたりの服を映したりしますね。
(※1:ビジュアルを省略した言葉で、容姿や見た目を指す)
—「BeReal.」は加工されていないリアルな投稿を共有するのが、ひとつの大きなコンセプトになっていると思うのですが、やはり写真写りは気になりますか?
Bさん:
そうですね。上手く撮れたらテンション上がるので。可愛く撮れていたら、「お気に入りの写真集」みたいな感じで画像をまとめてTikTokに投稿します。基本的に可愛く撮れてるかどうか、みたいなのが基準ですね。どうしてもビジュが悪い時で、友達といるときはメンションをつけてもらったりもします。
—「BeReal.」で上手く撮影できた写真を、他SNSの投稿に使用することがあるんですね。ちなみに、今、話に出てきた「メンション」とは何ですか?
Bさん:
Instagram(以下、インスタ)でいう、タグ付けみたいなものです。友達が投稿するときにメンションしてもらうと、メンションしてもらった人も投稿したことになるんです。
意外と気になる「撮り直し回数」。「炎マーク」はキープしたい!?
ーそのような機能も利用しながら2分以内に投稿をするようにしているんですね。もし友人が2分以内に投稿していないと、その人とは温度差を感じますか?
Eさん:
別に何とも思わないですかね。その時間が30分とか1時間とか過ぎてたら、何か用事があったのかな?とかは思いますけど。逆に、1秒間に合わなかったとかみると、可哀そう(笑)。
Cさん:
わかる。それより、私は撮り直しの回数が多い人の方が気になります。特に投稿されているのが自撮りの写真だと、自分のことを何回も撮り直している人みたいに見える。
Bさん:
撮り直しの回数は、恥ずかしいから表示しないで欲しいよね。BeReal.を始めたばかりのころ、始めたのが嬉しくて、色々な所を撮ってから投稿したんです。そしたら撮り直しの回数が47回にもなっていて…。お姉ちゃんに言われて、初めて回数が出ることを知って、恥ずかしい思いをしました。
Aさん:
確かに、自分の顔の写真を投稿しているときの再撮影は恥ずかしいよね。私は、再撮影するときは、1回投稿して、それを消してから、もう一回投稿したりしてますね。
—投稿時間よりも、撮り直し回数の方が気になるんですね。撮影回数が一回だと、いわゆる「盛れた」写真を撮るのは難しそうです。その分、上手く撮影できると嬉しいのかもしれないですね。
みなさん、短い方でも、もう半年ほど「BeReal.」を継続して利用していると思うのですが、続けられている理由はなんでしょうか。
Dさん:
投稿を続けるとプロフィールのところに炎マークが出てくるようになるんですけど、投稿をやめると消えてしまうので、その炎マークを消さないために続けています。今、129日連続で投稿しているので、やめられない!
「TikTok」は広く、「BeReal.」は親密に
コミュニティによってSNSを使い分ける
ー話が戻りますが、先ほど、上手く撮れた写真は「TikTok」に投稿すると言っていましたが、「BeReal.」の他にどんなSNSを使っていますか?
Cさん:
インスタとTikTokですかね。
Eさん:
私もです。あとは、Youtubeも見ます。
Dさん:
ですね。そんな感じです。Twitter(X)はアカウントはあるけど、見ているだけですね。
—その中でも、朝一番に開くアプリはどれですか?
Bさん:
インスタとTikTokかな。BeReal.は、通知が来ていたら開くけど、朝早いから諦めてますね。
Aさん:
休みの日とか、BeReal.の通知で起きることもあるよね(笑)。
—なるほど。「BeReal.」は、通知が来た時タイミングで開くことが多いんですね。では、複数のSNSをどう使い分けているのでしょうか?
Aさん:
うーん。TikTokは友達の数を制限しないけど、BeReal.だと、友達の数をすごく絞ってます。前は、50人以上繋がっていたんですが、今は20人にまで減らしました。なので、TikTokとはちょっと違うなって思います。インスタを見るのと近いかな。
Dさん:
私は、今は38人くらいかな。前は同じく50人以上と繋がっていたんですけど、メッセージの返信していないのに、BeReal.の投稿をするのが気まずくて、すぐに返信できるような仲のいい友達だけに減らしました。
Bさん:
誰かに見てほしいというよりかは、自己満のためにやっているのがBeReal.かな。
私はインスタのストーリーズと同じ感じで使ってます。でも、一番フォロワーが少ないのはサブ垢(※2)ですね。
Cさん:
ですね。今、4つくらいアカウントを持っていますが、サブ垢はフォロワーめっちゃ少ないです。
(※2:サブアカウントを省略した言葉。推し活アカウント、趣味アカウント、裏アカウントなど、用途によってアカウントを使い分けている)
—TikTokやインスタのメインアカウントのように大きなコミュニティをもちつつ、「BeReal.」やサブアカウントのような、親しい友人と繋がるためだけのすごく小さいコミュニティをいくつも持っていて、それを投稿内容によって使い分けているんですね。
Bさん:
あと、BeReal.にもインスタみたいに、した友(※3)機能があれば、友達制限しないかもです。BeReal.にも、した友機能をつけてほしいな。
(※3:Instagramにおける「親しい友達機能」の省略。「親しい友達機能」を設定することで、ストーリーズの公開範囲を限定することができる)
「好きな人」から「好きなもの」をおすすめされたい
Z世代が求める理想の広告体験
—最近、広告が表示されるようになったと思います。どんな広告だったらクリックしてみようと思いますか?
Eさん:
ドリンクとかアイスとかの新作がいつから販売が始まるのか、とかは調べなくていいから嬉しいかな。
Bさん:
あとは、コスメとかのポップアップイベントの情報も嬉しいかも。
Aさん:
コスメとかカラコンとか、食べ物とかお菓子系がいいですね。
—自分が好きだったり興味があるものの最新の情報がキャッチアップできるような広告だと嬉しいんですね。もし、その広告にクーポンがついていたら利用しようと思いますか?
Aさん:
うーん。使わないかなと思います。クーポンがついている広告は、逆に怪しく感じちゃうので…。
—クーポンは怪しく感じてしまうんですね!これは意外でした。
では、最後の質問です。今後、「BeReal.」では、「BeReal.」の世界観にあった広告が増えていく予定ですが、そこに対して何か感じることはありますか?
世界観にあった広告、というと難しいかもしれないですが、例えば、TikTokにもあるようなオーガニックの投稿に似ている広告を思い浮かべてもらうとわかりやすいかなと思います。いかがでしょうか。
Dさん:
TikTokでも、興味のない広告はスワイプしちゃいますが、好きなインフルエンサーが投稿しているような広告だと見ちゃうので、インフルエンサーが紹介してくれるような広告だと受け入れやすいかもしれないです。
Cさん:
確かにそれならよさそう!でも、間違えて広告を押してしまうと、画面を戻すのが大変なので、広告だとわかるようにはしてほしいな。
Aさん:
下の角度から撮影した二重顎の写真が、実はゲームの広告で、「ゲームしているときはこんな風に写っちゃうよ!」とかなら、面白くて許しちゃうかもしれないです(笑)。
—それは面白いかもしれないですね(笑)。
今日、皆さんのお話をお伺いして、実際の使い方を知れただけでなく、「BeReal.」は現実のコミュニティに非常に近く、本当に親しい友人との繋がりを深めるSNSなのだとわかりました。ご協力、ありがとうございました!
■渋谷女子インターナショナルスクールとは?
渋谷から世界に羽ばたく人材の育成をミッションに掲げ、将来世界で活躍できる起業家やクリエイター、グローバルインフルエンサーとなる女性を輩出していくことを目指すインターナショナルスクールです。